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院内勉強会「 膝伸展機構障害の診かた」

●はじめに

こんにちは!

理学療法士の小幡です!

 

今回の院内勉強では「膝伸展機構障害の診かた」について参加させていただきましたので報告します。

 

 

膝伸展機構障害では繰り返しの刺激により力学的脆弱部から破綻していくため、小児では骨端核に、成人では腱骨移行部に

障害が発生しやすいです。

 

●小児の膝伸展機構障害

 1.Sinding Larsen-Johnsson病

  →膝蓋骨下端の骨端核に発生

 

2.Osgood-Schlatter病

  →脛骨粗面の骨端核に発生

 

3.有痛性分裂膝蓋骨

 →膝蓋骨上外側核に発生

 

●成人の膝伸展機構障害

1.膝蓋腱症

 →膝蓋骨下極から膝蓋腱近位に熱感、腫脹と圧痛

 

●治療

スポーツ活動の制限をしつつ、大腿四頭筋・ハムストリングスのストレッチを行うことが基本となります。

それでも痛みが持続する場合、局所注射や手術をすることもあります。

 

●さいごに

スポーツなど身体を動かすことが多い人は、使っている筋肉が収縮し、硬くなります。運動後にストレッチなどを行い、筋肉を伸張してあげることが今回の障害を予防するのに大事なことではあると言えます。

また身体の不調を感じたらお早めにお近くの病院などへご相談されると良いかと思います。

 

当院では、患者様一人一人に適切な対応を行い、早期改善を図れるようにこのような勉強会を定期的に行なっています。今後も患者様のために研鑽していきます。

スタッフ一同、身体管理には十分注意していきます。

次回の投稿をお楽しみに!

院内勉強会「変形性股・膝関節症が脊柱骨盤アライメントに及ぼす影響」報告

●はじめに
 こんにちは、理学療法士(PT)の近藤です。
10/18(金)に院内勉強会
「変形性股・膝関節症が脊柱骨盤アライメントに及ぼす影響」
を開催しました。その時の様子と勉強会の内容を
報告していきたいと思います。

●勉強会の様子
今回も院長からのわかりやすい話を
お聞きすることができました。その時の写真です。
理学療法にも非常に深く関わる分野でもあるため
皆さん、真剣に聞いています。

それでは、勉強会の内容にいきたいと思います。

●変形性膝関節症と脊柱アライメントの関係
変形性膝関節症(以下:膝OA)は、皆さんも一度はお聞きになった
ことがあるのではないでしょうか?とはいえ、膝OAは単純に
膝関節だけの問題ではありません。近年では膝関節と脊椎が相互に
影響を与え合うことが言われ、 knee-spine syndrome(膝ー脊椎 症候群)
としても注目されています。
では実際にどのように影響を与えるのでしょうか?
人間は、二足歩行や立位を保持する必要があります。
バランス保持という観点から腰椎前弯(腰の反り)
減少等の
脊柱変形が先に生じると、重心が前方に移動するためその代償
として骨盤が後傾し、股関節が伸展します(代償性バランス)。
しかし代償できないと膝が屈曲し、膝関節や膝周囲筋への
負荷が増大し、膝OAが発症してしまいます。

反対に膝OAが先行して膝屈曲を呈した場合は、
頭部が前方に移動し、脊椎のglobal alignment(脊柱の向き)
の不良や傍脊柱筋筋力低下に伴う腰椎前弯の減少が生じます。
さらに変形性膝関節症の分類(KL分類)が2以上では、胸椎
後弯角度の減少が有意に生じるとも言われています。
重症度で推察していくと
①加齢による軽度の変形程度では、脊椎の弯曲よりも骨盤の
 後傾による代償が働くが、疼痛や膝の屈曲拘縮があると
 頭部が前方に移動しやすい。
②手術をする程ではない膝OA患者では、胸椎後弯の減少による
 立位保持を行いやすい。
③末期の膝OAでは、疼痛や屈曲拘縮も強いため体幹の伸展が
 困難であるため、結果として胸椎後弯の増強、頭部の前方移動
 が生じやすい。

変形性膝関節症と脊椎アライメントにはこのような影響があります。
では股関節と脊椎にはどのような関係があるのでしょうか?

●変形性股関節症と脊柱アライメントの関係
脊椎アライメントが変化した場合、仮に重心線が
股関節の前方を通ると合力が正常体重の0.6倍なのが
3.1倍に増大して股関節への負担を増大させます。
また加齢により骨盤後傾が生じると寛骨臼前方被覆
(股関節の覆い)が減少し、単位面積あたりの
負荷が増大します。いずれの場合も変形性股関節症を
発生させる機序と言われています。

とはいえ股関節に何かの疾患の既往がある場合では
疼痛等を回避しようとして反対に骨盤は前傾します。
腰椎は前弯増強が多く見られます。
これは被覆という観点としては有効に働きます。
しかし、腰椎前弯の増強による椎間関節亜脱臼、
椎間孔狭小による腰痛や神経根症状(痺れなど)
を生じることもあります。
そのためその代償が合理的に働いているか否かを
注意深く見極め、治療展開していく必要があります。

●今後の展望
どちらが先に生じたのかというのはなかなか
臨床でも見抜くのが難しいものではあります。
しかし、いずれにせよ疼痛を生じている部位
だけではなく全身的に見ていく必要がある
ということがよく理解していただけたと
思います。近年、このような隣接関節との
関係や影響が注目されるようになりより
広い視野での治療がなされていくことは
興味深いと思います。

●さいごに
当院は、このような勉強会を定期的に
開催しています。今後も患者様のために

より一層研鑽していきます。
次回の投稿をお楽しみに!

 

12/21 院内勉強会「 膝蓋骨」

放射線技師の武田です。
12/21に行われた院内勉強会に参加しました。
今回は”膝蓋大腿関節障害の診断”と”
膝関節overuse症候群の診断”について
まとめたいと思います。

☆膝蓋大腿関節の骨軟骨障害

膝蓋大腿関節に炎症が起きたり軟骨がすり減ったり骨が変形することで疼痛を生じる。主にスポーツ活動によるoveruseや膝関節脱臼・不安定症に伴って生じることが多い。

〇膝蓋骨不安定症の主訴

・膝前面痛 ・腫脹 ・不安定感 
・膝崩れ  ・膝蓋骨周囲の異音  など…

膝前面痛は階段昇降や立ち上がり動作時、しゃがみ込み時に自覚することが多いが、疼痛の所在がはっきりしない場合も少なくない。

〇膝関節のアライメント

診察では仰臥位および立位にて、正面から膝関節の内外反アライメントを観察する。極端な膝関節外反アライメントはQ角の増大と関連し、膝蓋骨不安定症の解剖学的素因と考えられる。

Q角…大腿四頭筋の作用方向と膝蓋腱がなす角度であり、上前腸骨棘と膝蓋骨中心を結ぶ線と膝蓋骨中心と脛骨粗面を結ぶ線から計測される。


図1 squinting patella

つま先を中間位として両足を揃えて立位をとった際に、膝蓋骨が内側に寄る場合をsquinting patellaと呼び、大腿骨が内捻し大腿骨滑車面が内側を向くことに起因する。これらを呈する膝関節ではQ角は大きくなる。

20°を超えるQ角は異常値とされており、大腿四頭筋の収縮によって生じる膝蓋骨を外側に偏位させる合力が大きくなるため膝蓋骨脱臼の危険因子とされている。

〇膝関節の圧痛点
触診にて圧痛点の局在を詳細に同定する。

・脛骨粗面⇒オスグッド病
・膝蓋骨下極⇒ジャンパー膝、Sinding-Larsen-Johansson病(※)

※Sinding-Larsen-Johansson病とは?
膝のoveruseによって膝蓋骨下極に圧痛を生じる。
レントゲンにて膝蓋骨下極の剥離を認める場合もあり、好発年齢はオスグッド病
に比べて若いと言われている。

・膝蓋骨近位外側⇒有痛性分裂膝蓋骨
・大腿骨内側上顆周囲(Bassett’s sign)
⇒膝蓋骨脱臼による内側膝蓋大腿靭帯の大腿骨付着部近傍での損傷を示す。
※内側側副靭帯(MCL)付着部と近接しており、MCL損傷と誤診されることも少なくない。

〇疼痛誘発テスト
・patellar compression test
…仰臥位で膝関節屈曲30°とし、膝蓋骨の内・外側関節面を大腿骨滑車溝に押し込むように内外測に圧迫し、疼痛誘発の有無を確認する。

〇不安定性テスト

・Apprehension test
仰臥位で膝関節屈曲30°とし、膝蓋骨内側縁に外側方向への圧迫力を加えた状態で被験者に自動伸展を行わせる。脱臼不安感や外側への不安定感を訴える場合には外側不安定性陽性とする。

・Lateral patellar glide test(図2)
…膝関節伸展位および屈曲30°で行い、膝蓋骨内側縁を外側に圧迫し、膝蓋骨膝蓋骨内側幅の1/2以上外側移動した場合を外側弛緩陽性とする。


図2 Lateral patellar glide test(左膝)

〇単純X線検査

・膝関節軸位撮影像
⇒膝蓋大腿関節の適合性、膝蓋骨の外側偏位、傾斜を直接評価できる。
※この肢位は股関節も屈曲位をとるため、膝伸展機構は弛緩し膝蓋骨の偏位が過小評価される恐れがある。

・Merchant view(図3)
⇒仰臥位、膝関節屈曲45°となるよう両下腿を検査台から下垂させ、X線は検査台から15°の角度で打ち下ろす。


図3 Merchant view
膝伸展機構に張力をかけて撮影することができる。(一種のストレス撮影)


図4 膝関節軸位撮影像
上:膝関節屈曲30°skyline view. 両膝関節とも膝蓋大腿関節の適合性は良好
下:Merchant view. 左膝関節では膝蓋骨の外側偏位・傾斜が観察される

☆膝関節overuse症候群の診断

〇ランナー膝(腸脛靭帯炎)

ランナーや自転車競技者に多く認められる膝外側部痛を呈するoveruse症候群である。大腿骨外側上顆部の圧痛(図5)を確認することにより、本症の診断は可能であるが、MRIでは腸脛靭帯の局所的な肥厚や腸脛靭帯深層の大腿骨外側上顆部に炎症や水腫を示唆する所見が認められる。


図5 大腿骨外側上顆部
腸脛靭帯と膝関節の大腿骨外側上顆部(A)との摩擦により腸脛靭帯炎が生じるとされている。

〇ジャンパー膝(膝蓋腱炎)

ジャンプや着地動作を頻繁に繰り返すスポーツに多く見られる膝伸展機構のoveruse障害であり、膝蓋骨をはじめとする膝伸展機構への反復する過度な牽引力により骨付着部周囲の膝蓋腱に微小損傷が生じるため発症する。
画像診断としてはMRIが有用であり、膝蓋骨近位の後方部を中心とした信号異常域が特徴的である。

発生要因は…
・膝蓋腱への負荷 ・下肢アライメント ・膝蓋骨高位
・膝蓋骨不安定症 ・膝周囲筋のアンバランス  など…

〇鵞足炎

膝内側の鵞足部周囲の疼痛と圧痛の存在が特徴的な症候群である。原因としては鵞足部に付着する膝屈筋群の付着部炎および同部の滑液包炎とされているが、症状の有無と画像所見が必ずしも一致しないことがあり、あまり有用ではない。

・長距離ランナー ・糖尿病 ・変形性膝関節症
・関節リウマチ  ・肥満女性

に発症頻度が高いとされている。

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