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1/11 体操教室「代謝・循環が身体の身体の動きを変える」

●はじめに

こんにちは!理学療法士の山内です。

2021年となって早2週間が経とうとしています。

当院では今年初となる体操教室を1/11に開催しました。

 

今回のテーマは・・・

 

「代謝・循環が身体の動きを変える」

 

というのをテーマに開催しました。

その時の様子をご紹介します。

今回の担当は森田でした。

 

●体操教室の様子

冬になると手足が冷たく感じたり、何かを跨ぐ動きが不安定になってしまう方もいらっしゃるかもしれません。お腹や股関節、肩甲骨の運動は「筋肉を使う」というのは想像しやすいと思いますが、「代謝や循環を上げる」ということまでは想像しにくい方多いのではないしょうか?

 

 

運動と代謝・循環との関わりが日常生活に影響することを森田が解説しながら、運動の仕方を教えていました。リフレックスボール、タオルを使った運動も教えていました。

 


 

一見簡単そうに見える動きが実際やってみたら意外と難しかった事も多かったと思います。また、「この運動って代謝と循環に繋がるんだ!」と多くの気づきもありました。

それぞれ自分の身体の状態、特徴にあった運動を家で行っていただけたらと思います。

 

 

●さいごに

当院では体操教室を定期的に開催しています。体操教室を通して健康に関する知識や介護予防の貢献に繋げていきたい気持ちでいっぱいです。

次回の投稿をお楽しみに! 

院内勉強会「化膿性脊椎炎」

●はじめに

放射線技師の武田です。

12/4に行われた院内勉強会に参加しました。

今回は”化膿性脊椎炎”についてまとめたいと思います。

 

 

 

●化膿性脊椎炎とは?

細菌が血液によって脊椎に運ばれ感染、化膿する病気です。

高齢者・糖尿病・透析患者など、免疫力の低下している人(易感染宿主)に起こりやすい病気で、10%程度の死亡率を認める看過できない病気と言えます。

医療技術の進歩によって平均寿命が延びた結果、易感染宿主の割合も増加しているため、この病気の数も年々増加傾向にあります。

 

易感染宿主とは?

免疫力の低下により、通常では感染することなく生体に症状が出ない微生物によっても、容易に感染を起こしうる状態の人のことをいいます。

 

 

●化膿性脊椎炎の症状

化膿性脊椎炎の症状として、首や背中、腰(頚椎・胸椎・腰椎)の痛みに発熱を伴います。

急性型は、感染した箇所の激痛や高熱などのはっきりとした症状があるため、痛みがある箇所のMRIを施行すれば比較的早期に診断することができます。

しかし最近では高齢者や易感染宿主が増えたことで、慢性型が多くなっています。

慢性型の場合には痛みは比較的軽く、発熱がないこともあるため、MRIまで施行されず診断・治療が遅れてしまう場合もあります。

数か月持続する首・背中・腰の痛みがあり、高齢者・糖尿病・透析患者など、免疫力が低下する要因があれば一度MRIの施行を考慮します。

 

〇急性型

首、背中、腰の激しい痛みに38℃以上の発熱を伴う。

 

〇慢性型

首、背中、腰の軽い痛みに微熱を伴う。発熱がない場合もある。

 

〇注意すべき症状

・手足のシビレ、排尿障害

脊椎の周りに膿がたまり、神経を圧迫することで発症する。

 

・首(頚椎)に化膿性脊椎炎を認めた場合

背中、腰(胸椎・腰椎)に化膿性脊椎炎を認めた場合と比べて、神経障害を併発する確率、死亡率が高い。

膿が広がり、気道を圧迫してしまう危険性がある。

 

 

●画像診断

※この章には専門的な内容が含まれますので、ご注意ください※

 

〇単純X線撮影(レントゲン)

・単純X線では初期の異常は確認することができない。

・発症後2~3週間で椎間板腔の狭小化を認める。

・炎症が続くと椎体破壊に繋がり、圧迫骨折としてレントゲンに写る場合もある。

→加齢による椎間板変性、骨粗鬆症による圧迫骨折との鑑別が重要である。

 

 

<X線所見による分類 Griffiths分類>

Ⅰ期(早期:early stage)

椎間板腔の狭小化、椎体終板の虫食い像、椎体縁の吸収・不整像

Ⅱ期(破壊期:destructive stage)

椎体縁の吸収・不整像、周囲の骨委縮像、病巣の拡大、骨破壊、吸収像

Ⅲ期(骨硬化期:osteosclerotic stage)

骨硬化像、骨棘形成、塊形成

 

 

〇MRI

・感染早期の診断で最も有用な検査である。

・しかし、超早期では診断困難な症例もあり、その場合は2~4週間の再検査が必要となる。

 

<UchidaらのMRI所見による分類>

※T2強調画像およびT1ガドリニウム造影検査の所見とする

stage Ⅰ

椎体終板のみの変化で、椎間板の信号変化を伴わないもの

stage Ⅱ

1~2椎体に椎体浮腫や椎体内の液体の貯留所見を認め、椎間板腔の狭小化を伴うもの

stage Ⅲ

椎間板に不整に増加した信号域で後縦靭帯を越えないもの

stage Ⅳ

明らかな椎間板内貯留と椎体終板の破壊、椎体にびまん性に拡大した高信号域、硬膜外腔への波及を伴うもの

stage Ⅴ

椎間板の消失と椎体圧漬、硬膜外腔の占拠病変、棘突起・その周辺(傍脊椎)にまで波及したもの

 

 

●化膿性脊椎炎の治療

化膿性脊椎炎の原因は細菌であるため、治療には細菌を死滅させる抗菌薬を使用します。細菌の種類によって治療に有効な抗菌薬も異なるため、

・採血を行い、血液内の細菌を調べる(血液培養)

・病巣部の組織を直接採取して調べる(生検)

など行い、先にどんな種類の細菌なのかを把握しておくのが重要です。

その後は脊椎に負担をかけないよう臥床・安静とし、場合によっては入院して様子をみます。

 

 

●実際の症例

70歳、男性、微熱と腰痛で近医受診し保存的治療され、化膿性脊椎炎が判明した症例となります。

腰痛、37℃台の微熱が持続、近くの総合病院を受診し仙腸関節炎の診断でステロイドを投与されていました。

血液検査では炎症があるという結果は出ませんでした。

 

図1 初診時 単純X線腰椎側面像

1~5個ある腰椎のうち、3.4番目の間が狭くなっている。

→L3/4椎間板腔の狭小化を認めた。

 

図2 初診時 MRIT1強調画像矢状断

腰椎3.4番目付近に黒いシミのようなものが広がっている。(矢印)

→L3/4椎間板腔、L3、L4椎体に低信号域を認めた。

 

図3 初診時 MRIT2強調画像矢状断

腰椎3.4番目の椎間板が白くなっており、お腹側へ広がっている。(矢印)

→L3/4椎間板腔に高信号域を認め、前縦靭帯に波及していた。

 

図4 初診時 MRIT2強調画像横断

椎間板の周囲、外側に白いモヤのようなものが広がっている。(矢印)

→L3/4椎間板内および椎間板周囲に炎症巣の波及を認めていた。

 

図5 X線ガイド下による経皮的生検

レントゲンを見て位置を確認しながら、炎症が広がっている腰椎3.4番目の椎間板へ針を刺し、排液を採取する。

排液に含まれる細菌を調べ、治療に使う抗菌薬を決めていく。

 

 

●さいごに

今回のテーマである“化膿性脊椎炎“という病気は、当院のような整形外科クリニックではあまり関わることがありません。今回の勉強会を通して化膿性脊椎炎というものを初めて知り、他の資料でも勉強し、自分の中で理解しながらなるべく分かり易いようまとめてみたつもりです。

(画像診断の章はどうしても専門的な内容でしたので、あえて専門用語などそのままで書いてみました。)

あまり関わることがないと言いましたが、「首が痛い」「背中が痛い」「腰が痛い」…と来院される患者様の中に紛れている可能性はゼロではありません。

化膿性脊椎炎の可能性を頭の片隅に置いて、一般的な頚椎症・胸椎症・腰椎症としっかり鑑別すること、もし疑いがあればMRI施行を考えることが重要だと思いました。

当院はこのような勉強会を定期的に行なっています。今後も患者様のために研鑽していきます。長文駄文をここまで読んでいただきありがとうございました。次回の投稿をお楽しみに!

院内勉強会「骨粗鬆症および骨粗鬆症性椎体骨折の診断、脊柱変形による障害」

●はじめに

今回の院内勉強会では「骨粗鬆症および骨粗鬆症性椎体骨折の診断、脊柱変形による障害」について参加させていただきましたので報告します。

 

●骨粗鬆症

「骨粗鬆症は、低骨量と骨組織の微細構造の異常を特徴とし、骨の脆弱性が増大し、骨折の危険性が増大する疾患である。」と定義されています。

日本における骨粗鬆症の有病率は約1280万人と推計されています。

割合としては男性300万人、女性980万人と女性の比率が高くなっています。また女性の中でも閉経後の小柄な人に多くみられます。

 

骨粗鬆症の種類

原発性骨粗鬆症:原因…加齢、閉経 病気が原因ではない!

続発性骨粗鬆症:原因…内分泌性(骨の代謝が亢進する副甲状腺機能亢進症など)、薬物(ステロイド薬の多量使用など)、栄養性、不動性、先天性、その他(関節リウマチなどの消耗性疾患や糖尿病、慢性腎臓病など)

 

原発性骨粗鬆症の診断

まず立位からの転倒などの軽微な外傷により容易に引き起こされる脆弱性骨折の中で椎体骨折(背骨の骨折)・大腿骨近位部骨折(太ももの骨の骨折)が既往にある時点で原発性骨粗鬆症の診断となります

それ以外の脆弱性骨折を有すれば骨密度がYAM(young adult mean:若年成人平均値、腰椎は20~44歳、大腿骨は20~29歳の平均)の80%未満で、脆弱性骨折がない場合は骨密度がYAMの70%以下または-2.5SD以下で原発性骨粗鬆症と診断されます。

 

●骨粗鬆症性骨折

骨粗鬆症性骨折とは骨粗鬆症により骨強度(70%が骨密度、30%が骨質)の低下が要因となる脆弱性骨折です。

骨粗鬆症性骨折の中でも椎体骨折は最も発生頻度は高いですが、近年ではやや減少傾向です。骨粗鬆症性椎体骨折は、必ずしも転倒などの外傷歴がないことがあり高齢者の急性腰部痛は本骨折を疑います。痛みとしては骨折部ではなく殿部に訴えることも多く前屈より反る動きで、また寝返りや起き上がりなどの体動時痛が顕著です。

大腿骨近位部骨折は骨粗鬆症治療が普及しつつある現在でも増加傾向にあります。因みに大腿骨近位部骨折の5年生存率は45.6%とガンの5年生存率より約10%低くなっています

上の図で、左では背中を丸めた姿勢で骨折部は閉じています。右は背臥位で背筋が伸びている姿勢で、骨折部が開いた不安定な状態となり痛みを伴うことが多いです。

 

骨粗鬆症性骨折は、生活機能や生活の質(以下QOL:Quality of Life)を著しく低下させるだけではなく、最近では骨折の有無に関わらず生命予後を有意に悪化させるとの報告もあり、骨粗鬆症の予防・治療がより重要となっています。

 

●脊柱変形による障害

骨粗鬆症性椎体骨折を呈すると脊柱は屈曲変形(前かがみの変形)を伴うことが多いです。骨粗鬆症による脊柱変形を下図に示します。

 

骨粗鬆症患者では、脊柱後弯(後ろに凸となる彎曲)が増強すると、慢性腰部痛に加え、家事や移動が困難になるなどの多くの日常生活動作が障害されます。さらに、体形の変化による劣等感や不健康感が伴うことで、外出機会の減少といった活動性の低下が起こりQOLは低下します。

 

脊柱後弯変形が生じると矢状面(横から見た面)バランスの異常により転倒しやすくなります。脊柱変形の中で胸椎(胸の高さの背骨)の後弯が大きい人に比べて腰椎の後弯が大きい人の方が脊柱は前方に傾きやすく、立位時の重心動揺が大きくなりやすいです。

 

脊柱後弯変形は、前傾した姿勢をとることとなるため、胸や腹部の容積を減少させるため、さまざまな内臓の障害を引き起こします。胸椎の後弯が増強すれば肺を圧迫し呼吸器障害が生じる可能性が、腰椎の後弯が増強すれば腹部が圧迫され、胃食道逆流症などの消化器症状が生じやすくなります。

 

●さいごに

現在、骨粗鬆症の治療を受けている患者数は1280万人いる中で200万人にも満たないそうです。骨粗鬆症は骨密度が改善するだけでも骨折のリスクは軽減できます。今このブログを読んでいて骨密度を測ったことがない方は、当院で1度検査を行ってみてはいかがでしょうか。

当院はこのような勉強会(体操教室)を定期的に行なっています。今後も患者様のために研鑽していきます。次回の投稿をお楽しみに!

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