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10/16 院内勉強会「足底腱膜炎の保存療法」

はじめに

こんにちは

理学療法士の小幡です

今回の院内勉強会は「足底腱膜炎の保存療法」について行いましたので、

報告していきたいと思います。

今回は、その保存療法の一助となるエコー診断のやり方を教えて頂いたので、まとめていきたいと思います。

●勉強会の様子

足底腱膜炎は、足部に愁訴を有する患者の11~15%を占めると報告されており、保存療法により80~90%の例で症状が改善することから、保存療法が治療の第一選択となります。

 保存療法は、安静、薬物療法、理学療法、装具療法、ステロイド注射、ヒアルロン酸注射、体外衝撃波治療などがあり、それぞれの有効性が報告されています。

まず院長が手本を見せて下さり、その後、各々どこの部分を見ているのか実際にエコーを操作しながら、確認していました。

エコーの診かたのポイントとして、まず踵骨を映し出します。その次に左右に動かしながら、足底やアキレス腱のあたりに移動させていくとうまく映しだすことができるとのことでした。

踵骨から足底にかけて足底腱膜が映し出されるので、炎症が起きているところに注射をうったりします。

●さいごに

 リハビリの時間中にエコーを見ながら治療する機会は少ないですが、画像の診かたを知ることで、問題が起きている部位が分かるようになります。

それにより、どのようにアプローチすれば良いか明確にすることができ、早期回復につなげられると思いますので、状況に合わせて活用していきたいと思います。ありがとうございました。

 当院はこのような勉強会を定期的に行なっています。今後も治療技術向上のために学んでいきたいと思います。

次回の投稿をお楽しみに!

 

「踵(かかと)の痛み」について 8/21(金)院内勉強会

こんにちは。

理学療法士の山内です。

 

日々生活や運動する中で踵(かかと)が突然痛くなったりすることがありますか?
それはもしかしたら踵部疼痛症候群なのかもしれません。

 

踵部疼痛症候群って?
耳にしたことがない言葉だと思います。

 

今回院長自身がエコーを使いながら説明をして下さいました。

 

踵部疼痛症候群とは
踵部と書くピンとしにくいですが、「かかと」の事です。
踵部疼痛症候群を一言で表すと「かかとに痛みが出る事」を言います。踵に痛みが出る原因は足底腱膜炎、足底線維腫症、踵部脂肪褥症候群、踵骨疲労骨折、絞扼性神経障害があります。

 

足底腱膜炎とは
踵の痛みで1番多い原因が足底腱膜炎です。
40〜50代に多く、起床時もしくは長時間の安静後最初の一歩で痛みが出ます。
歩き続けると痛みは減るけど、長く歩くと痛みがまた出てくる状態です。

 

どんな人になりやすいのか?
①土踏まずが減っている状態(扁平足)
②太りすぎている
③右と左で足の長さが違う(脚長差)
④ふくらはぎの硬さと筋力低下(下腿三頭筋の緊張亢進及び筋力低下)
⑤足裏の腱膜が硬くなっている(足底腱膜の拘縮)
⑥足の使い過ぎ
⑦硬い靴を履いている
⑧足に合わない靴を履いている

 

どんな治療をするのか?
活動量の制限や足底腱膜・ふくらはぎのストレッチ、ステロイド投薬(NSAIDs)、足底板入れたりします。それでも改善が得られなかった時に足底腱膜部分切離術を行うことがあります。


踵部脂肪褥症候群とは
踵の脂肪が炎症し、損傷や萎縮することによって踵よりの足裏に鋭く・づきづきとした痛みが出現します。裸足や固い路面での歩行によって痛みが悪化します。足底腱膜炎と似た症状なので間違えられることが多いです。

 

どんな治療をするか?
治療は安静、アイシング、ステロイド内服で行うことが多いようです。足底板を入れることで負担を減らすこともあります。


踵骨疲労骨折とは
踵に負担がかかりすぎて疲労骨折することがあります。痛くなる前に活動量が増えたり、固い路面で活動することが多くなったなどのエピソードがあることが多いとされています。
踵周りの炎症が見られ、最初の頃は運動のみの痛みですが、ひどくなると安静にしていても痛みが出ることがあります。

 

どんな治療をするか?
治療は、軽い痛みであれば運動量を制限し、痛みが強ければ免荷を行います。
運動時には柔らかい足底板を入れることがあります。


絞扼性神経障害とは
聴き慣れない言葉だと思いますが、絞扼(こうやく)と呼びます。絞扼とは、締め付ける・圧迫するという意味です。絞扼性神経障害とは何かを理由に神経が圧迫されることで神経症状を来すことを指します。

 

踵に焼けるような痛みやヒリヒリする痛みがある場合はこの絞扼性神経障害の可能性があります。考えられる病態としてBaxter Neyropathy、足根管症候群があります。

 

Baxter neuropathyとは
足関節より下には多くの神経があるのですが、その一つに外側足底神経の第1枝があります。この神経が圧迫されると踵の底が焼けるような痛みやヒリヒリ感が出てきます.下の画像に赤線で「外側足底神経及び動脈」と書かれているところです。

どちらの神経も圧迫されると歩き始めは軽度の痛みでも長時間の歩行や立位で痛みが悪化します。

 

足根管症候群とは
足根管は内側くるぶしの後ろ下にあり、管状になっています。管状の中に後脛骨筋腱長拇指屈筋腱、長趾屈筋腱、後脛骨動静脈、脛骨神経があるのですが、脛骨神経が圧迫されて痛みが生じます。

足関節の内側くるぶしの後ろ下から踵の底に鈍痛が生じます。時には針で刺すような痛みや違和感などを感じること があります。荷重時に症状が悪化しますが、寝ているときやお風呂入っている時ににも痛みが強くなることもあります。

 

Baxter neuropathy、足根管症候群の治療は安静、NSAIDs、プレガバリン、ビタミンB群、足底板の装着、ストレッチが行われます。

 

理学療法士からストレッチの方法

私自身リハビリしていく中で足底腱膜炎の患者様を観る際足裏、ふくらはぎの硬さが踵に痛みに関わっている事が多いと感じています。その中で足裏とふくらはぎのストレッチについてお話していきます。

 

用意するものはゴルフボールと汗拭きタオルです。

 

図1はふくらはぎのストレッチです。

足にタオルを引っ掛けて自分の方へ引っ張る事でふくらはぎのストレッチになります。ストレッチし過ぎると逆に力が抜けてしまう事があるので一日1回大体30秒ぐらい伸ばして頂けると力が抜け過ぎず筋肉を伸ばすことができます。

 

図の2は足裏のストレッチです。

写真のように足でゴルフボールを軽く踏んで頂き、ゴルフボールをコロコロすることでストレッチになります。強く踏み過ぎると痛くなりますので、軽く踏んであげるくらいで留めるといいかなと思います。

 

これらのストレッチをやったら痛みが引くことが多いですが、ストレッチしても痛みが取れない、ストレッチ後は痛み引くけどまた痛みが出る場合があります。その時は無理をせず、病院や整形外科クリニックに相談する事をお勧めします。また、ストレッチ後また痛くなることがあるのであればここで載せた事以外のことの可能性や姿勢・体の動かし方などが問題となることがあります。

 

今回学んだことを、私たちスタッフは診療やリハビリテーションに活かしていきます。難しい内容もありましたが、最後まで読んでくださってありがとうございます。

院内勉強会 「小児肘関節周囲骨折の診断」

放射線技師の武田です。

7/17に行われた院内勉強会に参加しました。

今回は小児肘関節周囲骨折で代表的な4つの骨折である”上腕骨顆上骨折”・”上腕骨外側顆骨折”・”上腕骨内側顆骨折”・”橈骨頚部骨折”についてまとめたいと思います。

 

 

 

☆肘関節の解剖と小児肘関節の骨化

肘関節解剖 正面

図1 肘関節解剖 正面像

 

 

 

 

図2 肘関節解剖 側面像

 

 

 

図3 小児肘関節の骨化中心(骨端核)の出現順

1.上腕骨小頭 1~2歳頃

2.橈骨頭 3~4歳頃

3.上腕骨内側上顆 5~6歳頃

4.上腕骨滑車 7~8歳頃

5.肘頭 9~10歳頃

6.上腕骨外側上顆 11~12歳頃

 

女児は10~12歳、男児は11~13歳で全ての骨端核が骨化し、骨端線閉鎖時期は14~17歳頃となる。

 

 

☆上腕骨顆上骨折

 

・小児の肘関節周囲骨折の50~70%を占める最も頻度が高い骨折である。

・4~7歳の男児に多く、上肢を伸展したままで高所から転落した際に受傷する。

⇒高所からの転落だけではなく、立位からの転倒、スポーツでの接触・転倒等も原因として考えられる。

・伸展型or屈曲型があるが、ほとんどが伸展型である。

・伸展型では、遠位骨片は後方転位し、内旋、内反、過伸展変形を伴う。

・神経障害が10~15%の高い頻度で合併する。⇒橈骨神経マヒ

・同側の前腕骨折を合併する場合はコンパートメント症候群に注意する。

 

 

【画像所見】

 

図4 Gartland分類 type Ⅰ 12歳 男児

type Ⅰ:転位なし

 

図5 Gartland分類 type Ⅱ 10歳 男児

type Ⅱ:転位を認め、後方の骨皮質は連続している

⇒手術適応

 

図6 Gartland分類 type Ⅲ 10歳 女児

type Ⅲ:遠位骨片が完全に後方に転位している

⇒手術適応

 

※Gartland分類:伸展型上腕骨顆上骨折の分類

 

図7 fat pad sign(白矢印) Gartland分類 type Ⅰ 12歳 男児

関節包の膨張により脂肪組織が近位方向に移動し、X線側面像にて上腕骨遠位部の前後に透亮像を認める。

Gartland分類 type ⅠなどのX線像にて転位を認めず、骨折線を判断し難い場合の指標となる所見であるが、超音波検査にて骨折の診断は容易である。

橈骨頸部骨折、肘頭骨折等でもfat pad signは認められる。

 

 

☆上腕骨外側顆骨折

 

・骨端線、関節面を含む軟骨部の骨折である。

⇒X線像では判断しにくく、見逃しやすいため、肘関節外側部の圧痛を注意深く確認すべきである。

・小児の肘関節周囲骨折の10~20%を占め、上腕骨顆上骨折の次に頻度が高い骨折である。

・4~10歳で好発し、5,6歳で最も多い。

・上腕骨顆上骨折とは異なり、観血的治療が必要なことが多い骨折である。

・骨折するパターンとしては2つ、肘伸展位で転倒し…

⇒外反ストレスにより外顆が剥離骨折

⇒内反ストレスにより橈骨頭に突き上げられて骨折

↪橈骨頭が衝突するのは上腕骨小頭であるが” 図3 小児肘関節の骨化中心の出現順”より、上腕骨小頭は早めに骨端核を形成するため、構造的に強い。よってまだ軟骨で構成され、構造的に弱い場所が骨折する。

 

 

【画像所見】

 

図8 Jakob分類 stage Ⅰ(a) stage Ⅱ(b) stage Ⅲ(c)

stage Ⅰ(a):転位がなく関節面に達しない骨折

stage Ⅱ(b):関節面に達する骨折

stage Ⅲ(c):骨片が回旋転位する骨折

 

図9 左上腕骨外側顆骨折 Jakob分類 stage Ⅱ  3歳 男児

X線正面像(a)ではわかりにくいが、斜位像(b)では骨折線が鮮明に描出されている。

 

図10 左上腕骨外側顆偽関節 14歳 男児 9歳時に受傷

・偽関節は、上腕骨外側顆骨折の最も注意しなければならない合併症である。

・上腕骨外側顆骨折は関節内骨折であること、骨片の血流が乏しいことなどから偽関節が生じやすいと考えられる。

 

 

☆上腕骨内上顆骨折

 

・肘の外反強制の際の前腕屈筋群の牽引による剥離骨折である。

⇒投球フォームなどでも引き起こされる。

⇒外反強制すると疼痛が増強する。

・小児の肘関節周囲骨折の約10%を占め、7~15歳に多い。

・50~60%が脱臼と同時に発生する。

 

【画像所見】

 

図11 Watson-Jonesらの分類

type Ⅰ(a):転位のない剥離骨折

type Ⅱ(b):骨片が関節レベルまで転位

type Ⅲ(c):骨片が関節内に転位

type Ⅳ(d):骨片が関節内に転位し、脱臼を伴う

 

図12 左上腕骨内上顆骨折 12歳 男児 Watson-Jonesらの分類 type Ⅱ

・6歳以上の場合は、軽度の転位であってもX線像で容易に診断できる。

・5歳以下では”図3 小児肘関節の骨化中心の出現順”より、内上顆はまだ軟骨であるため骨折線を確認できない。

⇒健側との比較が重要である。

 

 

☆橈骨頚部骨折

 

・肘伸展位で転倒して受傷することが多く、小児の肘関節周囲骨折の約6%を占める。

・小児では、橈骨頭骨折よりも橈骨頚部骨折となることが多い。

・比較的に後遺症は残りにくい。

 

【画像所見】

 

図12 O’Brien分類 橈骨頭の関節面の傾斜角で分類する

type Ⅰ:30°未満

type Ⅱ:30~60°

type Ⅲ:60°以上

 

図13 肘関節撮影 前腕にあわせてポジショニング

・橈骨頚部骨折では、疼痛のために肘関節を伸展できなくなるため、正確なX線正面像を撮るのは困難である。

・橈骨頚部骨折が疑われる場合は、屈曲したまま前腕が正面になるように撮影する。

※伸展不可で上腕骨側の骨折を疑う場合は、屈曲したまま上腕が正面になるように撮影する。

 

 

☆まとめ・感想

 

私は今までレントゲンに写らない”軟骨”というものに注意を向けた事があまりありませんでした。

今回の勉強会で”小児の肘関節”というより深い内容を知り、普段のレントゲン撮影で大人・子供と分けて考えていなかったと反省しました。

小児の肘の解剖、骨折の形態など、今回学んだことを日々の業務に落とし込み、より患者様に苦痛を感じさせないよう、正確な写真をとれるよう、努力していきたいと思います。

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