放射線技師の武田です。
10/13の院内勉強会に参加しました。エコー検査の実習とエコー検査が有用な症例である手根管症候群について勉強しました。
今回は手根管症候群、ギヨン管症候群についてまとめたいと思います。
☆手根管症候群とは?
正中神経が手関節の手根管で圧迫されることで、障害を受ける絞扼性神経障害のことである。
[特徴]
〇示指・中指を中心にシビレ・痛みを生じ、場合によって母指・環指に及ぶこともある。
⇒手を振ることで楽になる
〇母指の付け根(母指球)がやせてきて、OKサインが出来なくなる。
〇圧倒的に女性に多く生じる。妊娠・骨折・手を使う重労働者にも生じる。
〇手首を直角に曲げて手の甲をあわせてしばらくすると症状が悪化する。
(ファレンテスト+)
〇手首をたたくとシビレ・痛みが指先にひびく。
(ティネルサイン+)
図3 エコー画像 正中神経短軸像
・健側の正中神経短軸像(左★)と比較して、患側(右#)では神経の腫大が観察される。
・境界明瞭で中につぶつぶのようなものが観察される。
・低エコーで後方エコー増強を認める。
[治療]
・シーネ固定 ⇒ 手の使い過ぎを止める
・ステロイド注射
・手術
☆ギヨン管症候群とは?
尺骨神経が手首の部分で圧迫されることで、障害を受ける絞扼性神経障害のことである。手根管症候群や、似た症状の肘部管症候群と比べて症例としては稀である。
※肘部管症候群
…尺骨神経が肘の内側の部分で圧迫され、環指・小指にシビレが生じる。
[特徴]
〇環指・小指にシビレ・痛みを生じる。
・肘部管⇒手背・手掌・手首付近にシビレあり
・ギヨン管⇒手背・ギヨン管付近のシビレなし
〇筋肉がやせてきて指を開けなくなる
〇DIP関節の曲げる力が無くなる(DIP関節のみ)
⇒PIP関節は正中神経支配領域