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9/4 院内勉強会「非特異的急性腰殿部痛におけるエコーガイド下hydro-release」

こんにちは 

理学療法士の後藤です。

94日に院内勉強会「非特異的急性腰殿部痛におけるエコーガイド下hydro-release」について行いました。そのご報告をさせていただきます。

 

●はじめに

非特異的急性腰殿部痛と言われると?クエッションマーク?が浮かんでると思います。

簡単に言いますと「ぎっくり腰」のように腰が痛いものを言います。

しかし日常診療において、腰が痛いからと言って安易に診断することはできません。

なぜなら最初の診断において最も重要なことは、感染、骨折、癌を示唆するレッドフラッグを鑑別すること、次に神経症状を有する腰殿部痛において、急性進行性または明らかな筋力低下を合併する重篤な神経脱落症状、膀胱直腸障害の有無を評価します。

このようにレッドフラッグや神経症状を伴わない腰痛がいわゆる非特異的腰痛と呼ばれるものが日常診療において最も頻度が高いです。

具体的

特異的とはどんなことを指しているのかというと、皆さんも聞いたことがある病名です「腰椎椎間板ヘルニア」「腰部脊柱管狭窄症」「腰椎分離症」「腰椎滑り症」「骨粗鬆症による圧迫骨折」などが挙げられます。

これらは腰殿部痛における原因全体の20とされています。

残る80%が非特異的腰殿部痛です。多くは筋膜性疼痛症候群、仙腸関節障害、上殿皮神経障害、椎間関節症、腸腰靭帯障害などで占められる。

 

発症の起点としては、急性の腰殿部痛は不意の動作、中腰、ひねり動作で急に起こることが多いです。

ほとんどの急性非特異的腰痛は自然に軽快しうる疾患であるが、急性期の激痛、就労困難を考えると、症状緩和の治療の意義が高いとされます。

しかし、非特異的腰痛は原因が複雑に絡み合っている場合もあり特定が難しいこともあり、NSAIDs内服と外用薬処方(ロキソニンなどの痛み止めのこと)で経過を見ることが多い疾患でもあります。

データ

腰痛を有する患者数は極めて多く、厚生労働省の2013年国民生活基礎調査では入院者を含まない腰痛の有訴率は約8.5%である。

男性では最も多く、女性では肩こりに続き2番目に多い愁訴であり、アメリカの労働者では有病率25.7%とされている。有病率が最も高い疾患である。

 

しかし近年、運動器エコーという分野の急速な発達と、トリガーポイント(ファシア)の概念の再認識により高頻度に分布する侵害受容器の過敏化、局所麻酔薬を使わない生理食塩水によるエコー下注射の安全性と即効性が評価され、注目を集めている。


動作分析や、それぞれの特異的な圧痛点を見出し、時にエコーにてファシアの重積が認められ、生理食塩水、もしくは重炭酸リンゲル液のエコー下注射で診断的治療が可能である。併せて、再発防止、セルフトレーニングなどの患者指導が重要である。

 

ここからは具体的に2つをピックアップして見ていこうと思います。

筋膜性疼痛症候群と仙腸関節障害を見ていきます。

 

筋膜性疼痛症候群

筋膜が疼痛の根本原因となっている場合において診断されます。

筋膜とは筋肉を包んでいる物のことだと思っていませんか?

筋膜とは筋肉の外側に位置しており皮膚・脂肪・神経・血管・骨・筋肉同士の位置関係を安定させているものです。

そのため筋膜の動きに異常が起きた場合、上記の位置の安定性が変わってしまい痛みや関連痛(原因部位と異なるところが痛くなること)が出現します。

そこで先に述べたようなトリガーポイントを見つけることが最重要となる疾患です。ここでのトリガーポイントとは過敏化した侵害受容器の根本となる大元の筋膜のことです。

 

動作分析

体幹の前屈、背屈、回旋、側屈を行なっていただき、動きの制限、痛みがどのような動きでどこがどのようになのかを立位や座位などので比べることによって大まかに原因部位を見立て、触診や自動介助動作などによってできるだけ細かく特定していきます。

次にアプローチに入っていきます。

治療

アプローチについてはドクター、理学療法士でも違います。また理学療法士間でも方法が異なることが多々あります。

ですが!経路が違うだけで目指す目的地は同じですので安心してください。

 

仙腸関節障害

筋膜性疼痛症候群とともに数多くの患者が急性あるいは慢性の仙腸関節による痛みを訴えます。

治療は時として時間と技術が必要とされます。

特徴としては仙腸関節が痛むため動かすことができず、代償動作で膝を曲げる。特に歩行時や下肢・体幹の伸展動作時に著名です。また女性アスリートに多く、種目としてはサッカー、ソフトボールなどの片足に強い負荷がかかる種目に多い。休息をによって一時的に治っても、競技を再開すると再発することが多いのも特徴。


診断では村上の記した仙腸関節スコアが参考になる。12点中5点以上であれば可能性が高いことが示唆される。

また腸骨回旋ストレステスト、Patrickテストに加えNewtonテストの変方においても仙腸関節に異常がないか検査できる。疼痛出現にて陽性。

治療

痛みに応じて消炎鎮痛剤、ブロック注射が第1選択となる。

リハビリでは股関節や脊柱の可動性を高めるためのストレッチや、仙腸関節の安定性を高めるための体幹深部筋トレーニングがよく挙げられる。

僕が臨床において上記以外にもよく原因として上がるのが、自分の思っているように背筋群、腹筋群に力を入れることができ仰臥位などで自在に動かすことができるのか。僕はリハビリの時に横向きに寝ていただき骨盤のみ(頭や足が動かないように)を丸めたり、そらしたりできるのかを見させていただくことが多く。仙腸関節障害ではできてない方が多い印象です。

 

終わりに

最後に予防したい方もしくは違和感がある方に、ちょっとした運動を紹介させてください。上記でも記載させていただいたものもありますが、

「横向きに寝て骨盤を丸めたり・そらしたり」

「仰向けに寝て骨盤をフラダンスのように動かしたり」

「仰向けに寝てウエストの背中部分を床とくっつけるようにしながらお尻上げ」

この3種類を定期的に出来るか確認してみてください。この動きが行いにくくなった際やできない動きがある場合には痛めやすいと個人的には思っています。(エビデンス的な根拠はありません)

これにて勉強会で行ったことを報告させていただきました。内容として極一部の抜粋となってしまいましたがご了承下さい。

当院はこのような勉強会を定期的に行なっています。今後も患者様のために研鑽していきます。次回の投稿をお楽しみに!

大型肩関節勉強会 Part4 「運動のつながりから考える」

●はじめに

こんにちは,理学療法士(PT)の近藤です。4月から行なっている勉強会もいよいよPart4になりました。今回は私が全身的な肩との関係性を話させていただきました。3回内も話す機会をいただき光栄でした。その時の様子をまとめていきたいと思います。

 

 

●勉強会の様子

肩関節周囲の疾患は,疼痛も強く長引く傾向があります。どの疾患でもそうですが疼痛を発している部位だけが問題とならないこともございます。そこで肩関節の機能と全身の関係をスライドを用いて話しました。

 

特に胸郭機能を中心に話しました。驚いたことに肋骨の運動を挙上・下制とばかり思っているセラピストが多いようです。しかし3次元的に考えるとそうではなく回旋運動であることが分かります。この運動により肩甲骨との接触を高め安定させています。その機能と評価を実技で行いました。

 

この写真は決して可愛い女性に関節技を仕掛ける写真ではございません。肋骨形状を運動に合わせて変化させられるかを評価しているところです。みなさんも熱心に質問してくれたので分からないところもその場で調べながらお互いに理解を深めることができました。

 

 

●さいごに

当院スタッフは,このような勉強会を定期的に開催しています。今後も患者様のために研鑽していきます!ブログを楽しみにしておられる方いつも読んでくださりありがとうございます。

「踵(かかと)の痛み」について 8/21(金)院内勉強会

こんにちは。

理学療法士の山内です。

 

日々生活や運動する中で踵(かかと)が突然痛くなったりすることがありますか?
それはもしかしたら踵部疼痛症候群なのかもしれません。

 

踵部疼痛症候群って?
耳にしたことがない言葉だと思います。

 

今回院長自身がエコーを使いながら説明をして下さいました。

 

踵部疼痛症候群とは
踵部と書くピンとしにくいですが、「かかと」の事です。
踵部疼痛症候群を一言で表すと「かかとに痛みが出る事」を言います。踵に痛みが出る原因は足底腱膜炎、足底線維腫症、踵部脂肪褥症候群、踵骨疲労骨折、絞扼性神経障害があります。

 

足底腱膜炎とは
踵の痛みで1番多い原因が足底腱膜炎です。
40〜50代に多く、起床時もしくは長時間の安静後最初の一歩で痛みが出ます。
歩き続けると痛みは減るけど、長く歩くと痛みがまた出てくる状態です。

 

どんな人になりやすいのか?
①土踏まずが減っている状態(扁平足)
②太りすぎている
③右と左で足の長さが違う(脚長差)
④ふくらはぎの硬さと筋力低下(下腿三頭筋の緊張亢進及び筋力低下)
⑤足裏の腱膜が硬くなっている(足底腱膜の拘縮)
⑥足の使い過ぎ
⑦硬い靴を履いている
⑧足に合わない靴を履いている

 

どんな治療をするのか?
活動量の制限や足底腱膜・ふくらはぎのストレッチ、ステロイド投薬(NSAIDs)、足底板入れたりします。それでも改善が得られなかった時に足底腱膜部分切離術を行うことがあります。


踵部脂肪褥症候群とは
踵の脂肪が炎症し、損傷や萎縮することによって踵よりの足裏に鋭く・づきづきとした痛みが出現します。裸足や固い路面での歩行によって痛みが悪化します。足底腱膜炎と似た症状なので間違えられることが多いです。

 

どんな治療をするか?
治療は安静、アイシング、ステロイド内服で行うことが多いようです。足底板を入れることで負担を減らすこともあります。


踵骨疲労骨折とは
踵に負担がかかりすぎて疲労骨折することがあります。痛くなる前に活動量が増えたり、固い路面で活動することが多くなったなどのエピソードがあることが多いとされています。
踵周りの炎症が見られ、最初の頃は運動のみの痛みですが、ひどくなると安静にしていても痛みが出ることがあります。

 

どんな治療をするか?
治療は、軽い痛みであれば運動量を制限し、痛みが強ければ免荷を行います。
運動時には柔らかい足底板を入れることがあります。


絞扼性神経障害とは
聴き慣れない言葉だと思いますが、絞扼(こうやく)と呼びます。絞扼とは、締め付ける・圧迫するという意味です。絞扼性神経障害とは何かを理由に神経が圧迫されることで神経症状を来すことを指します。

 

踵に焼けるような痛みやヒリヒリする痛みがある場合はこの絞扼性神経障害の可能性があります。考えられる病態としてBaxter Neyropathy、足根管症候群があります。

 

Baxter neuropathyとは
足関節より下には多くの神経があるのですが、その一つに外側足底神経の第1枝があります。この神経が圧迫されると踵の底が焼けるような痛みやヒリヒリ感が出てきます.下の画像に赤線で「外側足底神経及び動脈」と書かれているところです。

どちらの神経も圧迫されると歩き始めは軽度の痛みでも長時間の歩行や立位で痛みが悪化します。

 

足根管症候群とは
足根管は内側くるぶしの後ろ下にあり、管状になっています。管状の中に後脛骨筋腱長拇指屈筋腱、長趾屈筋腱、後脛骨動静脈、脛骨神経があるのですが、脛骨神経が圧迫されて痛みが生じます。

足関節の内側くるぶしの後ろ下から踵の底に鈍痛が生じます。時には針で刺すような痛みや違和感などを感じること があります。荷重時に症状が悪化しますが、寝ているときやお風呂入っている時ににも痛みが強くなることもあります。

 

Baxter neuropathy、足根管症候群の治療は安静、NSAIDs、プレガバリン、ビタミンB群、足底板の装着、ストレッチが行われます。

 

理学療法士からストレッチの方法

私自身リハビリしていく中で足底腱膜炎の患者様を観る際足裏、ふくらはぎの硬さが踵に痛みに関わっている事が多いと感じています。その中で足裏とふくらはぎのストレッチについてお話していきます。

 

用意するものはゴルフボールと汗拭きタオルです。

 

図1はふくらはぎのストレッチです。

足にタオルを引っ掛けて自分の方へ引っ張る事でふくらはぎのストレッチになります。ストレッチし過ぎると逆に力が抜けてしまう事があるので一日1回大体30秒ぐらい伸ばして頂けると力が抜け過ぎず筋肉を伸ばすことができます。

 

図の2は足裏のストレッチです。

写真のように足でゴルフボールを軽く踏んで頂き、ゴルフボールをコロコロすることでストレッチになります。強く踏み過ぎると痛くなりますので、軽く踏んであげるくらいで留めるといいかなと思います。

 

これらのストレッチをやったら痛みが引くことが多いですが、ストレッチしても痛みが取れない、ストレッチ後は痛み引くけどまた痛みが出る場合があります。その時は無理をせず、病院や整形外科クリニックに相談する事をお勧めします。また、ストレッチ後また痛くなることがあるのであればここで載せた事以外のことの可能性や姿勢・体の動かし方などが問題となることがあります。

 

今回学んだことを、私たちスタッフは診療やリハビリテーションに活かしていきます。難しい内容もありましたが、最後まで読んでくださってありがとうございます。

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