こんにちは
理学療法士の森田です。
先日、院内勉強会が行われましたので報告します。
足の縦アーチ(土踏まず部分)が低下したものを
総称して扁平足という。
「扁平足は、乳児では常のこと、小児ではよくある
こと、成人では正常範囲のもの」と言われているくらい
ありふれているがその病的意義、治療法など不明な点も多い。
近年、足の外科領域で成人期扁平足が特に注目されている。
まずは、足部の骨と筋肉の位置関係を確認し本題に入ります。
乳児期
乳児の扁平足は問題になることは少なく自然経過で解消する。
また、生まれつきの変形で非常に稀ではあるが
小児期
この時期によくみられるものは、
柔らかすぎることで生じる扁平足。
ほとんどの場合痛みは伴わないが、体重がかかり
支えきれずに踵が外へ向くことで縦アーチが潰れてしまう。
思春期
自然経過により解消され無症状のものも多いが、
成長による体重増加やスポーツ活動の活発化により
症状が生じる場合もみられる。
「有痛性外脛骨」
舟状骨内側部に痛みを生じる。軽微な外傷や運動量の増加が契機
となる。
「足根骨癒合症」
特に距骨と踵骨の癒合による扁平足が多く、足を外に返す筋肉
たち(外返し筋群)が持続的に働き続けることで足が外に向く
腓骨筋痙性扁平足と呼ぶ形態になることもある。
成人期
「後脛骨筋腱機能不全(PTTD)」
一般的には、有痛性、進行性の扁平足で加齢変化を
基礎に筋腱の断裂や延長などの病的状態に陥ることがある。
初期→体重がかかった時のみに変形が見られる。
長期→拘縮が生じ、その形で固定化してくる。
身体所見の診かた
問診、X線所見、関節可動域、筋力等を総合的に判断。
治療
一番の訴えになる痛みに対しては薬物療法や
装具療法により荷重負担の軽減を図ります。
しかし、痛みは緩和しても日々生活していくことで
負担がかかることに変わりは無いため再発してしまう
可能性が高い。
そのため、リハビリテーションとして足部機能から
姿勢バランスの改善により負担軽減・身体機能の向上を。
可動性・柔軟性は、必要なことであるが機能的に
使えなければならないため運動も不可欠です。
下記に運動の例を挙げておきます。
よろしければご参考までに。。。
【つま先立ち】
POINT
踵が傾かずに真っ直ぐ引きあがるように行う。
座位で出来たら、立位へ。
【タオルギャザー】
POINT
足の指で床に置いたタオルなどを手繰り寄せる。
指を全部使い、しっかりと開いて曲げることを意識する。