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クリニックブログ BLOG

院内勉強会「トレーニングと栄養摂取による骨格筋肥大のメカニズム」

こんにちは、はじめまして理学療法士の後藤です。
今回の院内勉強会のご報告をさせていただきます。

<はじめに>
効率的は骨格筋肥大を目的とした栄養摂取と運動に焦点を当てて、それぞれの刺激による筋たんぱく質への生理的作用を解説した上で、2つの同化刺激の効率的な組み合わせついて、最近の知見に基づいて

<たんぱく質の摂取による筋たんぱく質の合成と必要摂取量>
たんぱく質やアミノ酸を摂取すると筋たんぱく質の合成速度は空腹時と比較して1時間以内に急激に増加する。
近年の研究で、分岐鎖アミノ酸のロイシンはたんぱく質の構成要素であるだけでなく、食欲調整、インスリン分泌や筋たんぱく質の同化作用を調整する重要なアミノ酸であることがあきらかとなりました。
たんぱく質の合成速度を有意に増加させるに必要な最低限のたんぱく質摂取量を検討した調査では、若年者では0.26g/㎏のたんぱく質が必要と報告されています。

<レジスタンス運動が筋たんぱく質代謝・合成に及ぼす影響>
筋たんぱく質合成速度の亢進は、分解速度の増加よりも高いため筋たんぱく質の収納バランスは運動後においてより同化作用が優位な状態へ変化する。

レジスタンス運動によって惹起される筋たんぱく質合成速度の増加には運動時の重量(強度)、挙上回数やセット数、動作時間などによる総運動時間、負荷重量と運動時間の積である力積、運動様式など種々の要因が影響を及ぼす。
一過性のレジスタンス運動による筋たんぱく質合成の増大には強度よりも運動による力積と疲労困憊に至ることが重要である可能性が示唆されている。若年者男性を対象に30%1-RMあるいは80%1-RMで疲労困憊に至るまでの膝伸展運動を3セット、週3回、10週間にわたって実践した際、運動強度にかかわず筋肥大の程度は同等であった。

<レジスタンス運動とたんぱく摂取の組み合わせによる相乗効果>
レジスタンス運動実施後とたんぱく質摂取のみで得られる筋たんぱく質の合成速度を相加的に増加させることが報告されています。たんぱく質摂取のタイミングに関しては、運動実施直後が最も効果的であり、時間経過すると同化作用は低下する。

 

以上報告を終わります。